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動物実験

 我が国では、平成17年6月の「動物の愛護及び管理に関する法律(動物愛護管理法)」の改正により、法第41条に動物実験の適正化の原則である「3R」の概念が明記され、Replacement(代替法の活用)及び Reduction(動物の使用数の減少)が配慮事項に、Refinement(動物の苦痛の軽減)が義務となりました。

 「九州大学動物実験規則」には、適正な実験動物の飼養保管及び動物実験を行う上で遵守しなければならない事項(教育訓練、実験従事者登録、健康診断、動物実験計画の審査手順、動物実験実施者の責務等)が定められています。

 本学において実験動物の飼養・保管及び動物実験を実施するにあたっては、関係法令等や「九州大学動物実験規則」に加え、「九州大学動物実験細則」及び実施部局で別に定められた内規等を遵守し、適切な取り扱いと管理を行ってください。

○学内規則

 九州大学動物実験規則
 九州大学動物実験細則

○実験動物について

 「九州大学動物実験規則」において対象となる動物は、動物実験等のため、本学における施設で飼養し、又は保管している哺乳類鳥類及び爬虫類に属する動物です。(両生類と魚類に属する動物ついては、哺乳類、鳥類及び爬虫類に準じて取り扱うこととなっています。)

○教育訓練

 動物実験に従事しようとする場合は、事前に教育訓練を受講する必要があります。また、その後、5年に1回は再教育訓練を受講する必要があります。必要な教育訓練を受講せずに実験に従事することはできません。
 教育訓練受講後、「動物実験従事者登録申請書」を総長に提出してください。登録後、「動物実験従事者登録証」を交付します。

○動物実験の承認手続き

 動物実験を実施するためには、事前に総長の承認を得る必要があります。動物実験責任者となる者が実験計画書を作成し、所属部局の動物実験委員会の審査・承認を受けた後、所属部局長を通じて総長に提出してください。実験計画書は、総長の委託を受けた動物実験委員会(全学)で審査し、審査結果は所属部局長を通じて実験責任者に通知します。なお、動物実験責任者となれるのは、本学の教員(教授、准教授、講師、助教及び准助教)のみです。

 九州大学では、動物実験計画の申請・変更等については、電子申請システムにて受け付けておりますので、システムから手続きをお願いします。

動物実験計画_申請・審査の流れ

○飼養保管施設及び実験室の承認手続き

 実験動物を飼養保管する施設(飼養保管施設)及び動物実験を行う施設(実験室)については、事前に総長の承認を受けておく必要があります。承認申請を行う際は、部局の動物実験安全主任者による施設の確認を行った後、以下の書類を、施設を管理する部局の長(管理部局長)から総長へ提出してください。総長の委託を受けた動物実験委員会(全学)が審査を行い、結果を総長から所属部局長に通知します。なお、管理部局長の下で、飼養保管施設の管理に責任を持つ実験動物管理者または実験室の管理に責任を持つ実験室管理者となれるのは、本学の教員(教授、准教授、講師、助教及び准助教)のみです。

  • ①飼養保管施設
     ・実験動物飼養保管施設(設置・変更)承認申請書
     ・施設の配置図及び平面図
  • ②実験室
     ・動物実験室(設置・変更)承認申請書
     ・実験室の配置図及び平面図
  • 飼養保管施設の管理責任者となるためには、「実験動物管理者に対する教育訓練」を受講する必要があります。受講を希望する場合は、総務部環境安全管理課環境管理係にご連絡ください。
  • ※48時間を超える飼育を伴う動物実験を行う場合は、動物実験室ではなく飼養保管施設として承認申請を行ってください。
  • ※すでに死亡した動物のみを搬入して実験を行う場合は動物実験室に該当しませんので、施設の承認申請は不要です。

 九州大学では、飼養保管施設及び実験室の承認申請・変更等については、電子申請システムにて受け付けておりますので、システムから手続きをお願いします。

動物実験関係施設_申請・承認の流れ

○動物実験を行う上で、別途申請が必要となる主な制度等

  • ①遺伝子組換え実験を伴う場合
    遺伝子組換え実験を伴う場合、別途、遺伝子組換え実験計画書を総長に提出し、事前に承認を受けなければなりません

  • ②動物に対し麻酔薬等として麻薬・向精神薬を投与する場合
  • 動物実験にケタミン(ケタラール)等の麻薬を使用する場合は、別途麻薬研究者免許が必要です。免許を申請する場合は、所属部局事務を通じて、福岡県知事(事務担当:福岡県保健医療介護部薬務課麻薬係)に申請書を提出してください。
  • 動物実験にミダゾラム・ブブプレノルフィン等の向精神薬を使用する場合は、向精神薬を使用・保管する実験室が向精神薬試験研究施設として登録されていることが必要です。向精神薬試験研究施設として登録されていない場合は、所属部局事務を通じて、九州厚生局長(事務担当:厚生労働省九州厚生局麻薬取締部)に申請書を提出してください。

  • ③実験室に労働基準監督署への届出が必要な機械等を設置する場合(変更含む)
    実験室に、オートクレーブ(圧力容器)、局所排気装置(ドラフトチャンバー)、X線装置等を設置する際、管轄の労働基準監督署に届出が必要となる場合があります。所属部局事務を通じて届出書を提出してください。

○動物実験に関する自己点検・評価報告書

 本学では毎年度、動物実験の適正な実施、飼養保管施設及び動物実験室の適正な管理等について、自己点検評価を行っていますので、動物実験責任者・飼育保管施設及び動物実験室の責任者は自己点検報告書を作成する必要があります。自己点検報告書は、全学分を取りまとめの上、Webサイト「九州大学における動物実験」にて公開しています。

○動物実験、関連施設の承認手続きについて

 ・遺伝子組換え実験等の電子申請システム【学内限定】
  https://revisp.jimu.kyushu-u.ac.jp/

○マニュアル等

 ・九州大学動物実験実施マニュアル(九州大学動物実験規則の解説)
 ・九州大学動物実験実施マニュアル(ダイジェスト版)