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インデックス

教育

大学院基幹教育

 大学院基幹教育は本学で学ぶ大学院生を対象に開講するもので、基幹教育院の統括、全学の協力により運営がなされ、平成27年度から一部科目の開講を始めており、平成28年度から本格実施しています。

○理念

 大学院基幹教育は、大学院における専門教育で培われる確かな学問体系とともに、高度で広範な視野と思考力を身に付けることで自由な発想と柔軟な思考で創造的・批判的に現代社会が抱える問題・課題に取り組み建設的な解決策を創出できる人材の養成を目指します。学士課程における基幹教育と同じ考え方に基づき、「学びの幹」として磨いてきた「ものの見方・考え方・学び方を学ぶ力」、「真理を求め、自律的に学び続ける態度」をさらに高めるものです。

○目的

 基幹教育を教育の根幹に据えることによって、自律的に学習し続ける主体としての「アクティブラーナー」を育成することを九州大学は目標としています。この目標のためには基幹教育は学部教育で閉じるものであってはなりません。初年次基幹教育、高年次基幹教育と連携しつつそれを継承し、発展させる必要があります。学びの根幹としての基幹教育は大学院教育においても重要な役割を果たさなくてはなりません。

 大学院教育の重点は、もちろん各専攻における専門教育にあります。それゆえ大学院における基幹教育は、専門教育と相補的な役割を果たすべきであります。この考えに基づき、大学院基幹教育の中心となるべき「基幹科目群」では、汎用的な能力を開発すること、また将来の高度な知識を持った職業人、あるいは教育者・研究者にとって必要な知識・技術の基盤を提供することを目的とします。それは基幹教育の仕上げであるような高いレベルのリテラシー教育、いわば「ハイエンドリテラシー」教育を目指しています。

 学士課程における基幹教育と同様に、大学院基幹教育においても座学を中心とした単なる知識の伝授を避け、双方向的で学生のアクティビティを中心とした新しいタイプの科目を開講します。高度な専門性を身につけつつある大学院生が、自分と異なる専門分野の学生と協同して学習に取り組むことで、多様な観点を統合して問題を発見し解決する方法や能力を実践的に身につけることが可能となります。分野にとらわれない普遍性のある能力を開発し、複雑な問題の多面的な理解を目指しながら、専攻における研究の遂行・発展にも実践的に役立つ科目群を用意します。教員が(研究室での活動との有機的・補完的な有用性に着目し)履修することを指導する学生に推奨するような科目を目指します。

○構成等

 大学院基幹教育は、理念・目的に則したその中心となる科目による「基幹科目」群とセンターや学府等からの自主開講科目による「展開科目」群により構成されます。

 自主開講科目については、開講の申し出に基づき、審査のうえ展開科目群に位置付けられることとなります。(開講に係る経費、人的支援等は原則として講義提供者の負担となります)

 開講の申し出については、前期分は前年度の1月、後期分は当該年度の7月としています。手続き等については問合せ先まで照会願います。

 なお、開講にあたっては、5,6限や土・日曜日の集中講義など大学院生が履修しやすい時間帯に授業を設定するよう努めています。