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インデックス

大規模事業

キャンパス移転計画

●移転の経緯

 九州大学は、専門教育と全学教育の統合・連携などの教育研究上の要請とキャンパスの老朽・狭隘改善を含めた安全性等の確保のために、1991(平成3)年10月、福岡市西区元岡・桑原地区、前原市及び志摩町(平成22年1月より糸島市)にまたがる新(伊都)キャンパスへの統合移転を決定し、「時代の変化に応じて自律的に変革し、活力を維持し続ける開かれた大学の構築」と「それに相応しい教育・研究拠点の創造」をコンセプトに、「アジアを重視した世界の拠点大学」、「日本を代表する基幹総合大学」、「都市と共に栄え、市民の誇りと頼りになる大学」を目指して整備を進めてきました。

●伊都キャンパスの概要

 伊都キャンパスは、東西約3㎞、南北約2.5㎞、約272ヘクタールの広大な敷地です。博多湾の西、糸島半島のほぼ中央に位置しており、福岡の中心、天神から約15㎞、公共機関で約40分の距離にあります。

 都市の近郊という利便性を持ちながら、玄界灘に望む豊かな自然が残された静謐な環境にあります。また、ここは、古くから朝鮮半島などからの往来が盛んであったことを示す遺跡が数多く存在する歴史ある地域です。

●移転整備計画

 この伊都キャンパスに、箱崎地区(文系、理学系、工学系、農学系等)、六本松地区(全学教育等)、原町地区(附属農場)の3キャンパスを統合移転した、人口約2万人、床面積約50万㎡の施設計画です。

 2001(平成13)年3月には、長期にわたるキャンパスづくりを一貫して行うための指針である「九州大学新キャンパス・マスタープラン2001」をまとめ、これに沿って各地区の基本設計、建築設計、建物工事を進めてきました。

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●移転スケジュール

 移転の第Ⅰステージとして、2005(平成17)年及び2006(平成18)年には、工学系の学生・教職員約5千2百人が移転を完了しました。

 移転の第Ⅱステージとして、2009(平成21)年4月には基幹教育院、地球社会統合科学府・比較社会文化研究院の学生・教職員、同年10月には数理学府・研究院等の学生・教職員、併せて約5千6百人が移転して、生活支援施設関係者等を含めて1万2千人が集う九州大学で最大のキャンパスとなっています。

 移転の第Ⅲステージとして、2015(平成27)年10月には、理学系の移転が完了し、農学系等が2018(平成30)年10月に移転が完了しました。

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●学術研究都市構想に基づく伊都キャンパス周辺のまちづくり

 伊都キャンパス周辺では、伊都キャンパス誕生にあわせてJR九大学研都市駅が開業するなど、九州大学学術研究都市構想に基づくまちづくりが進んでいます。

 伊都キャンパスの隣接エリアである元岡地区では、土地区画整理事業による拠点づくりが進められ、地区内に大学等の知の集積とポテンシャルを活用した福岡市産学連携交流センターやアイキューブオペラ(I ³OPERA)を開設するなど、産学官連携による共同研究が盛んに行われています。さらに2012(平成24)年春には学生の住まいの供給が始まり、今後、民間企業の研究施設や商業施設の建設が予定されるなど、キャンパス周辺のまちづくりとして着実に整備が進んでいます。

 また、キャンパス南口に位置する泊カツラギ地区(糸島市)などでも、学生の住まいや研究所施設用地の整備が着々と進められています。

●箱崎キャンパス跡地利用計画

 移転後の箱崎キャンパス跡地の計画的なまちづくりと円滑な跡地処分に向けて、2012(平成24)年には、その基本的な枠組みを検討することを目的とし、「九州大学箱崎キャンパス跡地利用将来ビジョン検討委員会」が設置され、2013(平成25)年2月に、福岡市長と九州大学総長に箱崎キャンパス跡地利用将来ビジョンを提言しました。

 箱崎キャンパス跡地利用将来ビジョンの実現のため、跡地利用に関して必要な事項を連絡、協議することを目的に、「箱崎キャンパス跡地利用協議会」が設置され、平成27年3月には、「九州大学箱崎キャンパス跡地利用計画」を策定しました。

 さらに、この跡地利用計画を踏まえ、まちづくりに共通する整備ルールや将来の絵姿等を示すことを目的として、「九州大学箱崎キャンパス跡地グランドデザイン」を平成30年7月策定しました。