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インデックス

経理事務

物品等の購入

 大学の経費は、国民の税金を主な原資としており、その使用にあたっては、公平性、透明性、競争性及び経済性を確保する必要があります。

 本学においては、上記理由から、物品の使用予定者(教員等)が購入しようとする物品を選定し会計担当係でその購入手続きを行うという体制を、原則としてとっています。

 但し、例外として、予算を配分された教職員で各部局において発注が認められた者や補助金等の交付を受けた者は、1契約150万円未満のものについては発注することができることとなっています。

  • ・物品購入契約(研究用機器、事務用品、リースなど)
  • ・役務請負契約(物品の修理、機器の保守、印刷・製本など)
  • ※150万円以上の支出契約は発注権限がありませんので、各部局の事務へ購入依頼書を提出して、契約依頼を行って下さい。

○購入物品の選定

 物品の使用予定者(教員等)は、使用目的及び条件を考慮し、市場調査により類似機種等の比較検討を行ったうえで、購入物品を決定する必要があります。

 なお、機種の選定及び仕様の策定にあたっては、説明責任が果たせるよう公平性・客観性を担保し、特定のメーカーとの癒着を疑われることがないよう留意する必要があります。

 購入物品については、原則下記の取り扱いになっています。

・1000万円以下の物品

 上記作業により購入物品を決定した上で、会計担当係に購入手続きを依頼します。なお、購入物品を決定した理由を書面にする必要はありません。

・1000万円超1800万円(※1)未満の物品

 購入物品を決定した理由を書面(機種選定報告書)にする必要があります。会計担当係に購入手続きを依頼する際には、この「機種選定報告書」が必要になります。

 但し、複数物品等で構成されたシステム等を調達する場合には、「仕様書」を作成する事になります。

・1800万円(※1)以上の物品

 政府調達協定等(後述)により、メーカー・型番等の特定や、銘柄を指定しての購入はできません。銘柄等を指定する代わりに、使用目的及び条件を考慮し市場調査を行ったうえで、購入物品に対して求める最低限必要な条件を決める(「仕様」の策定)必要があります。

 そして、その最低限の必要条件に適合した製品が購入の対象とされ、入札などの購入手続きが進められることになります。

○契約相手方の決定

 契約担当係において、下記手続きにより、物品の売買に関する契約又は役務の提供に関する契約を結ぶ相手方を決定します。

・150万円以下の物品等

 物品納入・役務提供可能業者等を調査し、原則として見積書を徴取して契約相手方を決定します。

・150万円超500万円以下の物品等

 九州大学のホームページにおいて、購入しようとする物品等の調達情報を公開し、販売を希望する業者から見積もりを募り、最低価格を提示した業者と契約します。

・500万円超1800万円(※1)未満の物品等

 九州大学のホームページにおいて、購入しようとする物品等の調達情報を公開し、入札を行います。入札において最低価格を提示した業者と契約します。

・1800万円(※1)以上の物品等

 政府調達協定等(後述)の取り扱いに従い、官報及び九州大学のホームページにおいて、購入しようとする物品等の調達情報を公開し、入札を行います。

 入札を希望する業者に本学の希望条件(仕様)に適合する物品等を提案させ、それらの業者による入札の結果、最低価格を提示した業者と契約します。

○政府調達協定等

 政府調達とは、政府、地方政府機関及び政府関係機関が購入又は借り入れによって行う産品又はサービスの調達を意味します。

 自由貿易促進を主たる目的とする国際機関(WTO)において「政府調達に関する協定」(平成8年1月1日発効)及び、「政府調達に関する協定を改正する議定書」(平成26年4月発効)が定められ、日本を含む数十カ国、関税地域が当該協定を締結し、当該協定に定める手続き等を遵守することとされています。

 この協定の中で、国立大学法人も適用機関となっています。

 (但し、文部科学省科学研究費補助金等の個人へ補助された補助金が財源の場合は対象外です。)

注意!「政府調達」の場合は、協定等により一般の調達に比べ手続きが厳格に定められているため、実際に納品されるまで非常に長い時間を要します。
予算要求や競争的資金に応募する際に研究計画を立てる場合には、手続きに係る期間を考慮しておく必要があります。

 この協定及び我が国が別途定めた自主的措置により遵守すべき具体的内容として、

  • 1.予定価格1800万円(※1)以上の調達の場合には、
    • ①入札にあたっては、官報公告(英文併記)により広く入札参加業者を募らなければならない。
    • ②官報公告から入札までは、定められた期間を設けなければならない。
    • ③調達物品にあたっては、メーカー名、型番等を特定してはならないため、仕様書を作る必要がある。
    等があります。
  • 2.さらに、予定価格1億4000万円(※2)以上の調達の場合には、
    • ①仕様書案を作成するにあたっては、官報公告(英文併記)により市場から広く資料を招請しなければならない。
    • ②①で作成した仕様書案について、官報公告(英文併記)により市場から広く意見を招請しなければならない。
    等があります。

 また、この他にも、「入札に関する説明会」、「仕様書の内容についての説明会」を開催する場合があったり、入札参加業者の提案内容等を審査する「技術審査」を行う必要があります。

例:一般物品(競争性のあるもの)の購入
区分教員等が行う作業事務部門が行う作業
購入物品の選定契約相手方の決定
150万円以下市場調査見積書の徴取
150万円超500万円以下公開見積合わせ
500万円超1000万円以下入札
1000万円超
1800万円(※1)未満
機種選定報告書の作成
1800万円(※1)
以上1億4000万円(※2)未満
仕様の策定
技術審査の実施
1億4000万円(※2)以上資料招請
意見招請
仕様の策定
技術審査の実施
  • ※1、※2:令和6~7年度の基準額で、この金額は2ケ年度ごとに改定されます。
  • ※2:電気通信機器、医療技術製品の場合は別途基準額が定められています。

○財務会計システム

 選定した物品等の購入依頼は、原則「財務会計システム」を利用して行います。予算を配分された教員等には、システムを使用するためのIDが付与されます。